田中 優尚さん

・ 馬場 千明さん

生活協同組合ひろしま

組合員さんにもっと生協のことを知ってもらいたい<1>
~今日も笑顔で配達しています~

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取材してきました!

 食材の宅配を行う生活協同組合(以下、「生協」)は、ご家庭で利用されている方も多いのではないでしょうか。
 今回お話を伺ったのは、生協に入社4年目(2017年現在:5年目)の田中 優尚(たなか まさたか)さんと、入社3年目の(2017年現在:4年目)馬場 千明(ばば ちあき)さんです。
 田中さんは馬場さんの教育係で、仕事を教えることもあるのだそうです。お二人は、生協の商品を注文した組合員さんへの配達を行っています。仕事中、大変だったことや心がけていることについて詳しくお話を伺いました。

私が取材しました!

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安田女子大学大学

3回生


奥村 倫代

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安田女子大学大学

3回生


住本 遥

生協に興味、就職したいと意識したきっかけ

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気さくにインタビューに応えてくださる田中さん(写真右)と仕事のやりがいを熱く語ってくださった馬場さん(写真左)

 田中さんは、学生時代の就職説明会に参加したのをきっかけに、生協を就職先として意識するようになったと言います。

 「就職説明会で「ただの配達員じゃない」と言う人事の話にすごく感動しました。生協は無店舗宅配として知られていますが、店舗もありますし、育児支援、葬祭、福祉などいろいろな事業や取り組みを展開することで組合員さんをサポートしています。
 その人の人生を生涯にわたってサポートできると聞き、就職先として意識するようになりました」とおっしゃっていました。

 一方、馬場さんは学生時代、農業経済が専門で、研究のために広島県内の離島に行くことがありました。
 広島から一日五往復で、同じフェリーに乗船していた人で物干し竿を買っている人がいて、生協とかがあれば楽なのにね、と話しているのを聞いて生協に興味を持ったそうです。

 現状、生協は離島には配達できていません。本当に必要とする人がいるにも関わらず、配達できない現状を見て、いつかは離島に配達できるようになりたいと話してくださいました。

「組合員さんとのかかわりを大切にしたい」

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事務所の外には配送トラックが何台も並んでいます。

 仕事で大切にしていることをお伺いしたところ、田中さんからは「『配達員』というより、その人一人ひとりの担当になれるよう意識しています。
 一つのコースで400人くらいを自分が担当しているのですが、一人ひとりの組合員さんにしっかり向き合うことを大切にしています。」と、日頃の業務で意識していることを交えてお話ししてくださいました。

 「今日は暑いですね」という世間話から始まったり、家族の話とかたわいもない話をすることを意識しているそうです。

 田中さんは6月から配送地域が変わり、組合員さんの顔と名前を覚えている真っ最中だそう。そうした話がすごく楽しいという人もいれば、中にはあまりぐいぐい来てほしくない人もいるので、今はまだ手探りをしている段階なのだとか。その手探りもまた楽しいとお話ししている姿が印象的でした。

 馬場さんからは「私たちの仕事は、私たちを通して組合員さんに生協と、生協の商品を好きになってもらうことだと思っています。
 それはたとえば小さなお子さんがいる母親には赤ちゃんの食べ物をすすめたり、高齢者の方には小分けパックをすすめたり、その人に合った商品をおすすめしています」とおっしゃっていました。

 では、この仕事を始めて大変だったことはありますか?と伺ったところ、「たくさんある」と田中さん。

 「道に迷うことはありませんが、最初は名前を覚えるのが大変ですね。配達員一人で組合員400人分くらいを担当していますし、一週間に一回しか会えません。ですから配達するときに顔を見て名前を呼んで、他愛もない雑談をしながら名前を覚えていきます。
 僕は前の担当地域では「まーくん」と呼ばれていたんですよ。今は「生協」って呼ばれていて、苗字でもないのです。僕が名前を覚えれば組合員さんも覚えてくれます」とお話ししてくださいました。

 確かに、全員の顔と名前を覚えるのは時間がかかるかもしれません。それでも組合員さんとのかかわりを通して一ヶ月くらいで覚えられるそうです。

一方で馬場さんは違った側面で大変だと思うことを教えてくださいました。

 「人が亡くなったときです。たくさんの消費者の方々と向き合う仕事ですから、組合員さんが亡くなったところに出くわすこともあります。
 先週まで届けていた人が今週にはいなくなってしまうということが辛いですね。この仕事の一番嫌なところかもしれません。配達に行ったときに線香を上げさせてもらうこともある」のだそうです。

 組合員さんの年齢層は10代のママさんからご高齢の方まで、まさに老若男女を問わずに利用されているそうです。
 人とのかかわり合いが密になる分、別れるときはつらさもあるということなのですね。馬場さんのお話には、とても考えさせられました。

「組合員さんに感謝」

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組合員さんからいただく手紙の中には小さなお子さんからのメッセージも!(写真右下) 馬場さんが実際に配布しているニュースペーパー。手書きならではのぬくもりが伝わります。(写真左上)

 生活に密着して宅配を行っている生協さんならではのエピソードも聞くことができました。
 私たちがインタビューに伺ったとき、田中さんは組合員さんから受け取ったという手紙を見せてもらいました。

 「組合員さんからは『ありがとう』と書かれた手紙をいただくことがあります。配達中に会える人ばかりではありませんからね。
 他にも、配達中にお礼を言われることが多くて、こんなにたくさん「ありがとう」って言われる仕事ってあるんだなと思いましたね。利用してもらっているこちらの方が『ありがとう』なのに、って言われるたびいつも思います」とおっしゃっていました。

 私が読ませていただいた手紙の差出人は、一歳のお子さんがいるママさんからでした。小さなお子さんを抱えて毎日忙しい中、このようなお礼の手紙を書く時間をつくるのは難しいのではないかと思います。

 馬場さんも「家事と仕事を両立しながら働いている人とか、一人でゆっくりする時間も少なくて、注文書を書く時間も短いはずです。さらに手紙を書く作業って想像以上に大変なことだと思います。田中さんへの思いがないと書けないのでは」とお話ししていました。

 このような手紙をもらえたきっかけは何かあったのでしょうか、と田中さんに伺ったところ、
「きっかけというより、何気ない配慮ですかね。重いものを玄関の中まで運んだり、お子さんに話しかけたり。そういう小さなことの積み重ねじゃないでしょうか」と考えていらっしゃるようでした。

馬場さんからも組合員さんとの温かなエピソードを聞かせてもらえました。

「配達に行く組合員さん全員にお会いできるわけではないので、おすすめ商品とかプライベートで起こったちょっとした出来事を書いたニュースをほぼ毎週書いて届けていました。
 ある日、そのニュースに白イルカのいる水族館に行こうとしたら道に迷ってしまい、結局行けなかったという話を書きました。
 その半年後くらいに、ある組合員さんが私に白イルカのお土産を買ってきてくれたんです。すごく嬉しかったですね。
 半年前のことを覚えていて、土日に家族で遊びに行った水族館に行ったときに週に一回しか会えない私のことを思い出して買ってきてくれたことが本当に嬉しかったです」とおっしゃっていました。

 馬場さんいわく、「特にすごく親しくしている組合員さんではなかった」とのことでしたが、それだけ馬場さんのニュースは組合員さんに読まれていて、楽しみにしている人が多いのではないかと思いました。

 何よりも、お二人とも組合員さんへの感謝の言葉を何度も口にされていたのが印象的でした。

(2へ続く)

企業/団体情報

企業/団体名 生活協同組合ひろしま
代表者 惠木 尚
所在地 広島県廿日市市大野原1丁目2-10
公式サイトURL https://www.hiroshima.coop/
求人サイトURL https://www.hiroshima.coop/recruit/index.html

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