佐々木 奈緒さん

広島テレビ放送株式会社

子育てしながらディレクターは無理?いいえ。大丈夫です!<1>

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取材してきました!

 視聴率四冠を達成されている広島を代表するテレビ局、広島テレビ放送株式会社。夕方の情報番組「テレビ派」は、広島の人ならば皆さんご存じなのではないでしょうか。
 今回は、そんなテレビ派の陰の立役者、番組の監督役、ディレクターの佐々木 奈緒(ささき なお)さんにお話を伺ってきました!

私が取材しました!

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安田女子大学

3回生


本光優香

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安田女子大学

3回生


三好恭羽

初心を忘れないための「ディレクターの心得」

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副調整室に座って指示を出していらっしゃる様子。かっこいい…!!(中央の黒い洋服の女性が佐々木さんです!)

 広島テレビ放送でディレクターの仕事をしていらっしゃる佐々木さんは入社15年目。現在は夕方の情報番組テレビ派で、番組全体の指揮を取っています。
 監督係として、カメラ、技術、音声など様々な分野の専門家たちをまとめなければならず、それだけに責任も重大です。

 そんなディレクターのお仕事ですが、広島テレビ放送では、入社後配属されるとADからではなく、いきなりディレクターとしてスタートするそうです。

 研修を終えたとはいえ、まだ何もわからない状態…その状態でカメラマンを従えて取材に行き、記事を書き、作品を作っていく…それがとても大変だったと言います。従えていくカメラマンはプロ。そのためお叱りを受けることも。なにより、取材相手からすると自分は「ディレクター」です。

 「分かりませんとは言えなかった。分からないことがしんどかった。」
 そうおっしゃった佐々木さんですが、今では、PD(送出ディレクター)といって、サブ(副調整室)と呼ばれる部屋に座り、番組全体の指示を送ったり、番組を放送、すなわちオンエアを行ったりするお仕事をされています。

 「ディレクターとPDはまた違い、一から新しい技術や知識が必要。入社一年目の気持ちでした。」生放送であるニュース番組では、一秒二秒の判断ミスが放送事故につながります。非常に緊張感のある立場ですが、入社してから一つずつ培ってきたことが積み重なってだんだんと自信につながり、今に役立っていると言います。

 「お前どうするんや、と言われても私はこうしたい!と言えるように。その自信が根拠のあるものとして現れればいいな」とおっしゃっていました。やってきたことは何一つ無駄ではない。その経験を通して、自分が何を吸収するかが一番大切なのではないでしょうか。

 今では後輩を指導する立場となった佐々木さん。入社した時の初心を忘れないために、最初の上司にもらった「ディレクターの心得」を大切にしているそうです。

 ところが最近少し困っていることがあるそうです。それは、「今の若い子に熱い言葉は響くのか」ということ。

 「ディレクターの心得」には、「他人のミスでも、それに自分が直接的に関わっていなくても、ディレクターは全ての責任を負う」というものがあるそうです。若い人たちがそれをどう受け止めるのか?もう古い考え方なのか?と悩んでおられるそうで、まだ後輩に「ディレクターの心得」を伝えることができていないそうです。

 私は、放送全体の指揮を執り、様々な職種をまとめる立場である以上、何かあった際の責任を取るほどの覚悟は必要であり、その覚悟はディレクターさんだけではなくすべての職種において必要であると思いました。皆さんはどう思いますか?

伝える使命感じて。〜伝える立場に立てた幸運〜

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私たちの見ている番組の裏側には、たくさんの方々の努力があるんです。

 佐々木さんがテレビ局の仕事に就職したいと思ったのは、高校生の頃です。
 大学では、環境情報学部という学部に進学し、身の回りの生活環境について幅広い分野での問題について勉強しながら、一途にテレビ局を目指してこられたそうです。

 高校生の頃に、修学旅行で沖縄に行き、ひめゆりの塔やガマを見て、「あぁ、これは知らせなきゃいけない…‼」と思ったそうです。
 人類史上初めて、原爆が落とされた街である広島で生まれ育ってきた佐々木さん。平和学習もしっかり学んできたつもりでした。しかし、沖縄への修学旅行を通じて、まだ知らなかった事も多いことに気づき愕然としました。

 「同じような年代の子どもたちが理不尽な環境の中で死んでいったのだと思うと、切なさを通り越して怒りを感じた」と強くおっしゃいました。
 「戦争は人を狂わせる」と佐々木さん。そんな戦争の理不尽さや恐ろしさを伝える仕事はなんだろう…と考えたところ、テレビだ!と閃いたそうです。

 テレビ局には、人事や総務、営業などいろいろな職種があります。その中でも、ものを作って発信できる職種、佐々木さんのやりたかった「伝える」ことに最も関わることができるのは、制作現場、つまりディレクターでした。とはいえ、テレビ局に入社したからといって、必ずやりたい仕事に就けるとは限りません。

 広島テレビ放送では、アナウンサー以外の業種は、職種ごとの採用ではなく、人事・総務・営業・ディレクターなどまとめて総合職として採用するそうです。願いを持って入社しても、必ずその仕事に就けるとは限らないのです。

 「私は運よく、一番初めの配属がズームイン朝の現場でディレクターとしてのスタートすることができました。その後、営業へ異動もしたけれど、今もこうしてディレクターのお仕事をさせてもらっています。
 でも、中にはディレクター志望で入ってきてもずっと営業の人もいる。そういう意味ではとても恵まれていると思います。逆にアナウンサーから営業に移る人もいますけどね。」と、佐々木さんはおっしゃいました。

 夢を持って就職活動をして入社しても、全然違う職種に配属になることも…。これは多くの企業においても言えることではないでしょうか。

 「たとえば、私も高校の時から一途にテレビ局!って思ってきたけど、もしかしたら、全然違う職務に就いていたかもしれない。そういった、もしものことを考えた上での就活も必要なのだと思います。
 入社してその夢が叶いそうになくて転職する人もいれば、配属された部署にすごく魅力を感じて意外と自分に営業合っているじゃん!となる人もいるし様々。でもまずは、その企業に入らないと何も始まらないですけどね」と佐々木さんはおっしゃいました。

 少し厳しい言い方ですが、希望職種ではない職種へ配属される可能性も考えた上での就職活動を行う必要があるかもしれませんね。

(2へ続く)

企業/団体情報

企業/団体名 広島テレビ放送株式会社
代表者 三山 秀昭
所在地 広島県広島市中区中町6番6号
公式サイトURL http://www.htv.jp/

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